2010年02月07日

トヨタの安全神話崩壊は…

世間を騒がしている話題の一つに、トヨタ自動車のリコール問題があります。

日本の誇る大企業の危機とも言える大きな問題ですから、関心が高く話題になるのは当然のことですね。しかしマッドハカセが思うに、今になってリコール問題が大きくなっていることが関心の高さになっているのではないでしょうか。

以前、トヨタ車のユーザーから車庫で単独事故を起こしたことを聞きました。その内容は… アイドリングが3000回転以上になったままになり、その状態でギヤを入れた(オートマチックをDに)途端、急発進してぶつかったそうです。

また、こんな例もあります。
高速でブレーキを強く踏むと、速度が落ちてきてからブレーキがスカスカ≠ネ状態になる。
(低速になってからより強く踏まないと効かない)
坂道でブレーキを使い続けると、異音が発生する。
(通常の使用状態で)

いずれも今問題になっているアクセルとブレーキの異常です。

おそらく、このような苦情が10年ほど前からトヨタにはあったかと思いますが、問題視してはいなかったと思います。


トヨタがGMを抜いて自動車会社世界一になった時期の周辺に製造されたトヨタ車が、全般的に危険だとマッドハカセは思っています。

コスト削減で犠牲になったのは、安全だったのでしょうか。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 01:39| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月31日

軽油は余っているのに…

何かと話題の絶えないエコ≠ナすが、新しい技術や開発に注目しすぎて見えなくなっている部分も多くあることに多少の疑問を感じています。

たとえばディーゼルエンジン。

ディーゼルハイブリットの開発が遅れているのはなぜでしょうか?

理論上、ガソリンハイブリットより燃費性能に優れ、CO2排出量も少ないはずのディーゼルハイブリットです。しかし、それを実証したメーカーはありません。この実用化の遅れになっているのは、コストと重量なのだそうです。しかも、規模の大きい日米市場が意図的にディーゼルを排除してきたため、グローバルなコスト回収も難しいというのも理由の一つにあげられます。

マッドハカセがディーゼルに着目している理由は、燃費やCO2排出量もそうですが、エネルギー資源に乏しい日本で効率的に化石燃料を使えるからです。

実際のところ、ディーゼルエンジンの燃料となる軽油が日本国内で余っているのです。
そして、その余った軽油は輸出しているといいます。
エネルギー資源に乏しいと言いながら、軽油は無駄にしているのはどうでしょうか。

精製量に対して需要がないのは仕方ないとしても、一方でエコ≠ネバイオディーゼルを生産することに力を入れています。むしろこちらの方が無駄を助長し、エコ≠ニ言えるのか?という疑問が湧いてきます。

まだまだ発展途上のエコ≠ナすが、その前にムダ≠なくさなくてはいけませんね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 01:11| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月07日

アウディの「経験価値マーケティング」

不況の風を真っ向から受けた自動車業界は、試乗会などのイベントを縮小しつつあります。

そんな中、従来型のプロモーションとは一線を画す取り組みで注目を集めるのは、ドイツのブランドアウディです。
「アウディフォーラム東京」で毎月行われるイベントは、単なる「新車発表会」の域を超えて、「アウディユーザー体験」を提供する斬新なマーケテイングの場となっています。

7月にはアウディA5カブリオレを主役に「夏祭り」をテーマとしたイベントを行ったそうです。会場内には、綿あめ屋台や射的のアトラクションが並び、浴衣を着たお客さんたちが縁日さながらに遊ぶ姿が見られる中、オープンカーに同乗し夏祭りの楽しいひと時を体験するのです。

audi_001.jpg A5

10月には「初雪」をテーマに、SUVのQ7のイベントが開催されたそうです。雪山の中をバックに撮影できるサービスがあり、合成写真の中にQ7ユーザーとなった自分の姿を見ることができるというイベントです。

audi_002.jpg Q7

アウディの試みは近年注目を集める「経験価値マーケティング」ととらえられます。シュミットが提唱したこの手法は顧客が製品を購入し使用する際の経験価値をデザインしていこうという考え方です。

人は何かモノを買う際、純粋に利益だけを判断基準とするのではなく、情緒的感情的な理由が左右されがちなのです。手に入れたモノを使うときにはその機能を発揮してもらうだけでなく、使っているときの楽しさやそれによって開ける世界があって初めて満足できるのです。だから購買と使用過程での経験に満足してもらうマーケティングが必要であるといいます。

アウディのイベントはまさに、車を手に入れたらどんな楽しいことが待っているのだろうと沸き立つような感情を、リアルな体験を通して抱いてもらうことに成功しているのです。

(2009年12月7日 日経MJより)


アウディのマーケティング手法の良さはこれだけではありません。
アウディが持つ性能・機能、そしてストーリーをうまく消費者に伝えているところも評価できます。

メルセデス・ベンツはステータスを、BMWが自己実現を消費者に伝えていますが、生活に余裕のある人に伝わるメッセージです。この不況の中で節約を心がけている消費者には、これらのメッセージは伝わらないどころか、避けられてしまいます。(だから少し高くてもハイブリットカーなんですね)

むしろアウディのような性能・機能、ストーリーの方が消費意欲の段階が低く、今の消費者には伝わると思われます。それを踏まえて「経験価値マーケテイング」をしていますから、その価値が十分に伝わるのです。

なんとなくですが…
アウディの戦術は、ユニクロに似ている気がします。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:54| 秋田 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月08日

ハイブリット車 vs ガソリン車

11年間乗り続けたら…

ハイブリット車589万円 > ガソリン車549万円


日常的に使っている乗用車の購入・維持費全体でいくらかかるのでしょうか?
元大手自動車メーカー研究員でフィナンシャルプランナーの藤川太さんが、ガソリン車とハイブリット車について試算していました。

燃費効率がよく環境に優しい環境対応車(エコカー)として補助金や減税が受けられるガソリン車(排気量1500cc)と、ハイブリット車(同)について、毎年5000`・b、11年間乗り続けた場合に標準的にかかる費用を計算しています。5回目の車検に出さずに車を手放した、という想定です。

廃車時は、車の状態で、下取りでお金が戻ってきたり、逆に廃車費用がかかったりするため、計算から除外しています。

ijihi_001.jpg

藤川さんは「全体ではガソリン車のほうが費用が安かったが、思ったよりも差が出なかった」といいます。
どちらにしても、車を11年間保有するのは500万円以上かかり、購入費用よりも維持費が2倍前後大きいのです。

(2009年9月8日 読売新聞より)


少しだけハイブリット車のほうが費用が高かったのですが、モーターやバッテリーの交換が必要となればかなり費用がかかり、さらに維持費がかかることになります。

大量消費から省資源化に進んだ現在、ガソリンは節約できても、テクノロジーそのものは「大量消費」なんですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:56| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月03日

売れてる高額エコ商品

深刻な不況が続く中で、400万円近い高級乗用車など、高額なエコ商品が売れ行き好調のようです。

その背景として、多少出費がかさんでも、環境問題への貢献をアピールしたいという消費者の意識があるといいます。エコが格好いいという風潮も手伝って広まっているエコブーム、これを弾みに、本物のエコ意識が定着するのでしょうか?

トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」で、初のハイブリッド専用車として売り出された「HS250h」の注文が、販売店に殺到しており、目標の月間500台を20倍も上回ったそうです。最も安いタイプでも395万円と高額であるにも関わらず、『エコ』や『ハイブリット』に価値を見いだす人が増えたそうです。

そのような商品を求めるのは、比較的年齢の高いお客さんが多いらしいのです。

HS250h_001.jpg

2005年のアカデミー賞授賞式に、多くのハリウッドスターがトヨタのハイブリット車「プリウス」で乗り付け、「米国のセレブの間ではエコカーがステータスの象徴」と話題になったそうです。

財団法人日本自動車研究所の萩野法一さんは、「あの姿を見て日本の富裕層がエコカーへの関心を高めたのでは」と指摘しています。

10月に発売予定の、三洋電機の電動ハイブリット自転車(62万7900円!!)のカタログ請求が引きも切らないそうです。

東京の日本橋三越本店では、高級な秋田杉で作った弁当箱(曲げわっぱ?)が売れているようです。

エコへの取り組みが自分のステータスを高めることになるという意識が、企業の役員などの間で定着してきた表れとみられています。意地悪く言えば、見えから生まれた風潮なのかも…とは言え、このブームが定着すれば、地球のためになるのは間違いありません。

(2009年8月20日 読売新聞より)


なるほど、『エコ』がステータスになっているのですね。

そこには、もう一つの理由があるとマッドハカセは考えています。
『エコ』はまだ新しく、ラインナップが少ないからです。

ハイブリットのクルマは、ハリヤー、シビック、エスティマなど様々ありますが、ハイブリット専用車は、インサイト、プリウス、HS250hのわずか3台です。
クルマの購入者は購入を決めるまでに平均で、3つのショールームしか見て回らないと言いますから、ハイブリット専用車は購入しやすいカテゴリーなのです。

また、曲げわっぱもラインナップは少ないですね。
だから買いやすいのです。


しかしこのブーム、消費者レベルとしてワンランクダウンしているように思われるのは、どうしてでしょうか…
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:37| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月10日

日産キューブのターゲットは?

今、注目しているCMがあります。
それがこの「日産キューブ」のCMです。



「Remix cube篇」と題したこのCM映像は映像作家の宇川直宏によるもので、全体的な構成は20代前半の若者向けですが、バックに流れている曲は30代半ばの人に馴染みのある「今夜はブギーバック(小沢健二 featuring スチャダラパー)」のリミックスバージョン(TOKYO No.1 SOUL SETとHALCALIによる)です。そしてアニメキャラクターは、50から60代の人に懐かしい「おそ松くん」です。このおそ松くん、イヤミ、チビ太、ニャロメらは、実際のマンガのコマから切り出されているそうです。

モノの売れない時代に、広い世代層を取り込もうと戦略的に企てたのがこのCMだと思います。実際に周りをみていますと、30代半ばの人とその親世代の60代の人がこのCM反応していますね。

複合的に絡み合わせるのも『魅せる』一つの手法のようです。


http://www2.nissan.co.jp/CUBE/Z12/0811/index.html?page=w10
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 00:30| 秋田 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月30日

トヨタ製アストンマーチン

英国のフェラーリとも呼ばれる「アストンマーチン」が、超小型車を発売する予定だそうです。


トヨタ自動車は29日、トヨタ車で最小の超小型車「iQ」を、英国の高級自動車メーカー「アストンマーチン」にOEM供給(相手先ブランドによる生産)をすると発表しました。系列外のメーカーにOEM供給するのは異例だそうです。アストンマーチンは独自の内外装を施し、「シグネット」の名で欧州販売をする予定です。

iQ-ASTON_001.jpg

iQは排気量1〜1.4g(海外仕様車を含む)で、全長は3b弱と軽自動車より短いですが、高い燃費性能や充実した安全装置が特徴です。欧州では燃料規制の強化で小型車のニーズが高まっています。iQの販売拡大を目指すトヨタと、小型車が必要なアストンマーチンの利害が一致したようです。

(2009年6月30日 朝日新聞より)


まさしく、クールJAPAN¥、品が世界に認められている証しですね。

また、iQに関しての話題はこれだけではありません。
トヨタは、iQベースのスポーツカーを計画中なのです。

iQ-ASTON_002.jpg
http://response.jp/issue/2009/0513/article124566_1.html

ハイブリットカーの登場で影をひそめてしまった感のあるiQですが、潜在能力はかなり高そうです。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 22:52| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月21日

BMW人気、ベンツしのぐ

読売新聞とgooリサーチが、「乗ってみたい外国車ブランド」をたずねたところ、「BMW」と「メルセデス・ベンツ」のドイツの定番・高級車が1位、2位を独占し、3位はF1チームでもおなじみのイタリアのフェラーリだったそうです。

BMW_001.jpg

ベスト10はイギリス、ドイツ、イタリアの欧州3カ国のブランドが独占した一方、自動車王国アメリカのブランドはランクインしていませんでした。フランスのブランドでは、プジョーが惜しくも11位だったそうです。

BMW_002.jpg

BENZ_001.jpg

ferrari_001.jpg

hoka_001.jpg

(2009年4月19日 読売新聞 Y&Y より)


エコと買い控えが主流ですが、走行性能とエレガントさに憧れる人は少なくないようです。

1位に輝いたBMWは、走行性能と環境を両立させています。
日本に導入されていませんが、直4ターボディーゼルの「123d」は、軽油1gあたり19.2`走る低燃費車なのです。驚くことに、最高出力は204ps、最大トルクは40.8kgmと、国産スポーツ車を凌ぐスペックをもっているのです。

乗ってみたいですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 01:26| 秋田 | Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月17日

若者の好きなクルマのボディータイプは?

自工会の調査によりますと、若者はクルマの「実用性」や「身近さ」を重視する傾向を強めているそうです。

現大学生が最も好きなクルマのボディータイプはコンパクトで、全体の33%を占めたそうです。現大学生はセダンなどに対してはほかの世代以上に「あこがれ」や「かっこいい」のイメージを持っているようですが、好感度自体は低下しているみたいです。

sukina_001.jpg

現大学生が現在運転しているクルマの1位はコンパクトカー(全体の23%)、2位は軽自動車(同19%)、3位はミニバン(同13%)でした。現大学生がコンパクトカーが好きな理由として「イメージが身近だから」と答えたのは47%とほかの世代より約14ポイント高く、「機能性として燃費も良いから」も多かったそうです。

現大学生が子供のころに乗っていたクルマ、つまり親世代(現40〜50歳代)のクルマはセダンが主流でありましたが、当時はワンボックスやミニバンも増え始めていました。特にワンボックスにはレジャーやアウトドアの思い出など「楽しい思い出が多い」と94%の現大学生が答えているようです。

クルマを現代のステータスと考える若者は減っているもようです。

(2009年4月16日 日経産業新聞より)


ここにも親子が関係する消費の一端がありますね。

少し前まで今の若者の消費は掴みどころがない≠ニ言われていました。若者の消費が見えない場合には、その親世代を調査すると見えてくる場合があります。過去に親子で消費したり、親子で楽しんだりしたモノの中に、そのヒントが隠れているのではないでしょうか?
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 00:27| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

ホンダの広告戦略

今年1月1日に掲載されたホンダの新聞広告です。

hondakokoku_001.JPG

ホンダは以前から、自社の環境への取り組みを消費者に伝える企業広告を展開してきました。しかし、調査したところ、消費者にあまり理解されていないことが判明したそうです。その原因は、自動車メーカーの視点と言葉で語りかけていたからでした。

「燃費こそ、環境性能です。」

以前のホンダの企業広告のコピーです。
クルマの燃費が良ければ、燃料の消費とクルマから排出されるCO2が減り環境への負荷が低減されることを伝えているのですが…

しかし、消費者にとって燃費という言葉は、環境よりもまずは経済性に結びついてしまいます。
「燃費が良い」と「環境に良い」は結びつかないのです。

そこで、だれもが使う平易な言葉でシンプルに表現する、というスタンスで開始されたのが先ほどの広告です。企業広告で伝えたいことは、その企業が目指している方向であり魂でもあります。それを平易な言葉でシンプルに伝えることが何より重要だそうです。

hondakokoku_002.JPG

(April 2009 NIKKEI DESIGN より)


今回ホンダは、万人にわかり易い言葉でイメージ≠伝える広告戦略に打って出たのです。スヌーピーのキャラクターを起用したことも、女性など多くの人の関心を引くのに効果的だったと思われます。

これまでホンダは、ロゴを中心に「赤」「白」「黒」を使って最強≠表していましたが、今回の広告には森をイメージさせる「緑」を中心に使っており、これが心の安らぎや癒しを与え、さらには環境にやさしいイメージを与えています。この「緑」は軽い色なので、女性にもウケますね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:58| 秋田 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月24日

『プリウスが好き』78%、女性はインサイト

インターネット調査のネットエイジア(東京・港)は、ハイブリット車のトヨタ「プリウス」とホンダ「インサイト」について消費者意識調査をまとめました。

toyota_001.jpg 「プリウス」 honda_001.jpg「インサイト」

両車種のどちらが好きかを尋ねたところ、プリウスとの回答が78%に達したそうです。ただ、女性に限ればインサイトとの回答も43.6%を占め、インサイトが女性に支持されていることを示しました。

一方、男性の回答者は99.6%がプリウスを支持しています。
男女で両車種の人気に大きな差がみられる結果となっています。

この調査は、自分専用の自動車を保有している20-50代の男女各250人、計500人を対象として今月初旬におこなったそうです。

(2009年3月24日 日経産業新聞より)


・男性は、トヨタ「プリウス」を支持
・女性は、ホンダ「インサイト」を支持


男性は経験やスペックでモノを選びますし、女性は“かわいい”などのイメージでモノを選びますから、スペックの「プリウス」、イメージの「インサイト」ということになるのでしょうか。

たとえば、ホンダS2000の魂をハイブリットで…≠ニいうクルマが登場すれば、男性は「ホンダ」側に偏るかもしれません。また、エコでシンプルにしたら、カワイイだけが残りました≠ニいうキャッチフレーズのハイブリット車がトヨタから発売されたら、女性は「トヨタ」側に偏るかもしれないですね。


次回は、女性を取り込むことができた「ホンダ」の広告戦略についてお話します。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:35| 秋田 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月28日

若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如≠ゥ?

経済ジャーナリストの池原照雄さんが、2009年1月14日付の「日経ビジネス ON LINE」で、次の記事を書かれていました。

若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如

内容はこうです。


◆◆◆

「クルマ離れ」については、若者の消費の多様化や、魅力的なクルマの不在といったことが指摘されてきた。だが、昨今の雇用情勢の悪化を見ると、実は「購買力」が大きな問題であることが浮き彫りになる。「クルマなんてとても手が届かない」という若者が増えているのだ。

国税庁と総務省の統計を基に、20〜24歳の給与所得者数と人口の推移を表にまとめた。…その数は1995年にピークとなり、以降2006年まで一貫して減少した。この世代の人口の推移も給与所得者数とほぼ同じ傾向で減少しているので当然といえば当然。ただし、人口に占める給与所得者数の比率は1985年当時から10ポイント以上も落ち込んでいるのだ。

こうした将来の安定が見通せない若年層にクルマへの購入意欲を期待する方が無理だ。「クルマ離れ」には当事者の自発的な意味合いがあるが、そうではなく、無理やり引き離されたというのが実情だろう。

(2009年1月14日 日経ビジネス ON LINE より引用)

◆◆◆


マッドハカセもそう思います。

若者のクルマ離れは「魅力ある商品や使い方を提供しきれていないからだ」などと言われていますが、周囲の声を聞くと違うような気がします。

「お金に余裕がないから買えない」と…

さて、池原照雄さんのこの記事は反響を呼び、読者の方々から100件近いコメントを頂いたそうです。その中には、20〜24歳の年齢層で「1年を通じて勤務した給与所得者数」の比率が年々低下しているということに対し、進学率の上昇を考慮していない、という指摘もあったようです。

指摘されたポイントの要約はこうです。


◆◆◆

(1)魅力のない商品
 ・販売量の減少を理由に、大手ですら「走り」を追求したモデルから撤退するなどメーカー自身が若年層ユーザーの育成を怠った
 ・打って出るという市場提案型のクルマが少なくなった
 
(2)社会や需要の構造的問題
 ・少子高齢化で市場縮小は必然
 ・保有台数は減少局面にあり、すでに飽和状態に達したので市場縮小は不自然でない

(3)ライフスタイルや価値観の変化
 ・クルマより他の消費財やサービスに使いたい
 ・親世代が子供をドライブに連れて行くなど使い方の魅力を伝えなかった
 ・異性をデートに誘うためのツールとはなり得なくなった
 ・お金に余裕があっても高いクルマには乗りたくない(環境性能などで選択)
 
(4)コストがかかり過ぎ
 ・税金や駐車場代など維持費が高く、費用対効果からクルマは不要
 ・大都市圏では公共交通手段で十分
 ・クルマが必要な地方では多くの若者が軽自動車の中古車を選択する
 ・初期費用を節約するためクルマはできるだけ長く乗りたい

(2009年1月28日 日経ビジネス ON LINE より引用)

◆◆◆


なるほどですが…

2009年1月号の日経消費ウオッチャーに「平成成人」解剖調査≠ニ題して、今年20歳になる平成元年(1989年)に生まれ成人の実像を様々な面から調査したデータが載っていました。その中の「持っていないが欲しいもの」を見てみますと、全体の首位は乗用車が33.5%でトップなのです。

「欲しい」という需要がありながら、クルマは売れない…

そこには、「買えない」という本音が見えていますね。
やはり根っこには「購買力」の欠如≠ェあるようです。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:29| 秋田 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月26日

スポーツ車でも燃費よく走れます!

先日、トヨタ自動車の09年3月期の営業赤字が1500億円に上ると、マスコミ各社から報じられました。

自動車業界のネガティブな情報が流れる中、時期を同じくしてこんなニュースが報じられていました。


「ポルシェ、高速1g14.9`」


ドイツで行われた、「911カレラ」の公道走行試験の結果です。

独ポルシェの主力車「911カレラ」が公道走行試験をしたところ、高速時にガソリン1gあたり14.9`bの燃費性能を達成したそうです。「911カレラ」の燃費性能は日本の算定基準で7.5`bです。燃費性能の比較的劣るとされるスポーツ車でも、条件が整えば省燃費走行ができることを示したのです。

porschenen_001.JPG 「試験を実施した車両とテストドライバー」

公道走行試験はドイツの自動車情報番組の企画で、独国内で実施されました。郊外約190`b、市街地約30`b、高速道路約430`bの計650`bを走行したそうです。平均速度は約84`bと比較的高速です。

「911カレラ」は排気量3600ccで最高出力345馬力のエンジンを搭載しています。ガソリン直噴技術や高効率変速機の採用で燃費性能を高めています。

(2008年12月24日 日経産業新聞より)


以前、E46型のBMW M3をドライブしたことがあります。

このクルマは、ポルシェ 911カレラに匹敵するほどの運動性能を誇るスポーツ車です。M3は911カレラとほぼ同じスペックのエンジン(排気量3245cc、最高出力343馬力)を搭載していますが、ガソリン直噴技術や高効率変速機などのシステムはありません。

車両重量は、M3が1580`c、911カレラが1490`cです。

90`cも重く、新システムを搭載していないM3の方が、燃費の面からみると完全に不利と思われます。

しかし、M3をワインディングロード(山道のように曲がりくねった道路)で流して走らせた(60`ほど)ときの燃費が、ガソリン1gあたり13`b以上だったのです。

911カレラ並みですね!

(ちなみに、マッドハカセの愛車は1300cc・110馬力ですが、同じ条件で12`bでした…)


安全運転をして、アイドリング・ストップをこまめに行えば、スポーツ車はエコでお買い得なクルマなのかもしれませんね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:58| 秋田 | Comment(2) | TrackBack(1) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月18日

カフェで販促が流行り?

自動車メーカーは、若者のクルマ離れを食い止めるため、カフェで販促しているようです。


イタリアの自動車メーカーフィアットの日本法人は、東京・青山にショールームを兼ねた飲食店「フィアットカフェ」を12日オープンしました。

carcafe_001

自動車への関心が薄いといわれる都心の若者らが立ち寄りやすい場所で、ブランドをアピールするのが狙いです。
カフェ1階は、アニメ「ルパン三世」のルパンの愛車としても知られる小型車「フィアット500」を展示したアンテナショップで、2階はカフェバーとレストランです。地下1階はライブイベントなどができるそうです。

(2008年12月9日 朝日新聞より)


一方で、BMWは…

冬の寒さはホットな「ミニ」で吹き飛ばそう――。
と、「ミニ」ブランドで販売する小型車の展示に合わせてチョコレート飲料を無料提供するキャンペーンを始めました。車両がチョコを溶かすイメージの装飾などでミニの熱さを訴え、ファン層の拡大に生かす狙いです。

JR東京駅八重洲口にある本社の入居するビル1階の展示スペースで、25日まで期間限定で開催されています。溶けたチョコが車の屋根から流れ落ちている雰囲気の装飾を展示車両に施したほか、「ホットチョコレート」の車両も展示するそうです。

carcafe_002.jpg

期間中、午後1時−7時半に来場したお客さんには、温めた牛乳とチョコを無料で振る舞い、チョコを溶かして飲んでもらうのです。ソファも配置し、ミニ関連の書籍を読みながらくつろげるようにしたそうです。

(2008年12月10日 日経産業新聞より)


クルマの販売が低迷する中、新しい試みを始めているようですね。

元々、ディーラーへ行くとコーヒーのサービスはありましたが、修理の待ち時間や商談などの合間に出されるものでした。今回の試みは、お客さんに来て見てもらうための仕掛けなのです。

このように、今まであったサービスをちょっと違った視点でとらえることで、新しいサービスになることもあります。

「ちょっと違った視点」で今までのサービスやモノを見つめ直すことで、今抱えている問題を解決することができるかもしれませんね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 00:52| 秋田 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月23日

トヨタiQで変わる!?モノづくり

2008-2009 日本カー・オブ・ザ・イヤーの大賞に輝いた、トヨタ「iQ」を見てきました。

iQ_001.jpg (iQカタログより)

見た目は小さくてかわいいのですが、洗練されたデザインが見え隠れしています。それもそのハズ、今年度のグッドデザイン大賞も受賞しているのです。現在放映中のCMではアートな感じを出していて、同社の「パッソ」とは違った販売戦略を進めているようです。

大きさは軽自動車より30a以上短くなっていますが、運転席に乗ってみると意外に広くゆったりしています。
助手席にはダッシュボードがなく席を前側に出して座るため、後ろの席のスペースが確保されています。そのため助手席と後部座席は、クルマの大きさのわりに広く感じました。
(運転席側の後部座席は足元のスペースが狭く、大人は乗れません)


iQ_002.jpg  iQ_003.jpg
(iQカタログより)

スペースを確保するためスペアタイヤは積んでいません。
その代わりに、BMWミニに搭載されてるようなパンク修理が入っていました。

肝心な燃費性能ですが、10・15モード走行燃費消費率は 『23.0km/L』、JC08モード走行燃費消費率は 『21.0km/L』 です。未来を見据えた性能ですね。


少々気になったのは、フロントタイヤの付近の構造です。
左のフロントタイヤハウスからエンジンルームを通して、右側の景色が見えるのです。
つまり、筒抜けのような構造です。(写真2の位置)

iQ_005.jpg (iQカタログより)

雪国ですと冬場の走行で融雪剤が入り込み、エンジンルームから錆びていく心配があります。
おそらく錆びないよう工夫がされていると思われますが、心配ですね。

とは言え、よくできたクルマでした。


2008-2009 日本カー・オブ・ザ・イヤーには、ポルシェターボを凌ぐ性能の日産「GT-R」もノミネートしていましたが、それを抑えて「iQ」が大賞を受賞したことを考えると、「低燃費」「小型化」が現在の一つの流れになっているようです。

街を走っている5人乗りのクルマをよく見ると、2人もしくは3人しか乗っていませんね。
大人3人乗りの「iQ」は、このような経済性も考慮に入れて開発されたように思えます。

つまり、エコロジー(環境性)エコノミー(経済性)の二つが、これからの「クルマのモノづくり」に必要なキーワードとなるでしょう。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:58| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月10日

「オロチ」の人気は…

光岡自動車(富山市)のスポーツカー「オロチ」の人気が根強いようです。

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(光岡自動車のホームページより引用)

生産が月2台程度で、価格が1092万円の高級車です。それでも06年10月に受注を始めて以来、70台販売したそうで、今でも5ヵ月先まで受注残を抱えているという状態だそうです。

「ヤマタノオロチ」からヒントを得た斬新なデザインで、ボディーカラーは300種類、内装本革色を20種類から選択できます。エンジンはトヨタ自動車製(3311cc 233ps 33.4kg・m)ですが、ボディー、シャシーなどは自社生産で、横野工場(富山)で職人の手作業で1台ずつ仕上げているのです。

今後は海外の富裕層への販売活動も強化し、年間25台程度の販売を維持していく方針だそうです。

(2008年11月8日 日刊工業新聞より)


なんともすごいクルマです!
東京モーターショウで実物を見ましたが、エクステリアデザインの奇抜さと美しさに、ただただ驚くばかりでした。「オロチ」だけが、コンパニオンなしで人を集めていたことを覚えています。

日本の2人乗りスポーツカーと言えば、日産のフェアレディーZを対抗馬に出してしまいますが、2台を比較するとどうでしょうか?

「フェアレディーZ(バージョン ニスモ)」

車両重量 1520kg
乗車定員 2名
最高出力 313ps(230kw)/6800rpm
最大トルク 36.5kg・m(358N・m)/4800rpm
パワーウェイトレシオ 5kg/ps
価格帯 449.4万円

「オロチ」

車両重量 1580kg
乗車定員 2名
最高出力 233ps(172kw)/5600rpm
最大トルク 33.4kg・m(328N・m)/4400rpm
パワーウェイトレシオ 7kg/ps
価格帯 1092万円

スペックの上では「フェアレディーZ」の勝ちです。
走りではどうでしょうか?

筋肉質なアスリートのようにきちっとこなす「フェアレディーZ」に対して、ふくよかさを感じる「オロチ」…
(ある自動車雑誌のレポートから)

どう見ても半値以下の「フェアレディーZ」の方が、機能的に優れていることは間違いありません。
しかしなぜ、「オロチ」は人気があるのでしょうか?

それは、日本が成熟社会にあるからなのです。
今までの日本は「機能」や「スペック」にお金を出す消費社会でしたが、成熟社会に突入すると「自分がよく思えばそれでいい」といった「自己実現(自己満足)」の商品にお金を出す消費社会になってきたのです。

「オロチ」の人気は、それを象徴していますね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:24| 秋田 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月08日

女性を意識 デザイン徹底 「ムーヴ・コンテ」

“カクカクシカジカ四角いムーヴ”
でお馴染みのダイハツ「ムーヴ・コンテ」は、「自立した女性」がターゲットのようです。

“女の子らしさ”を強調した従来の丸型ムーヴと一線を画しています。
すっきりとした四角い外観や、座り心地の良い二色使いのシートが目玉で、出足も好調のようです。上質や個性を求める女性に的を絞り、デザインにダイハツの渾身(こんしん)の力が込められています。

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カクカクシカジカの部屋

デザインを担当したフランス人女性、モード・レイさんは、コンテをデザインする際「欧州の家具をイメージした」そうです。
利用者の6-7割が女性という軽自動車でメーンの乗り手の20-30代の女性をイメージすると「どうしても丸みを帯びたデザインになってしまう」そうですが、マーケティング調査からは、丸みを嫌がる女性が一定数に上がることが判明したそうです。そこでシンプルさを追求した四角いデザインのモデルの投入を決めたようです。

しかし…

「普通すぎる」――

四角いデザインの当初案を女性モニターに見せたところ、こんな回答が返ってきたそうです。そこで一から「シンプルさ」を考え直し、外観の凸凹をなくすことに思い当たったそうです。ボディー表面のタイヤ回りの凸凹を無くし、さらにドアも一切線を入れないデザインに改良しました。

鋼材料が少ない軽自動車は、ドアの線や凸凹をなくして平らにすると強度が弱く、技術的に無理なのだそうです。しかし、技術部門の努力で「真っ平らなドア」の商品化に至ったのです。

四角くすることで力強くなりすぎないように配慮し、端々の角を落として暖かみを出しています。また「外からのぞかれるのがいや」という女性の声にも気を使い、ドアの高さも従来のムーヴに比べてやや高くなっています。

これまでダイハツは大衆的なデザインが多かったのですが、具体的なターゲットを絞り込むことで、「デザイン力」という新たな価値の商品化に踏み出したようです。

(2008年10月7日 日経産業新聞より)


マーケティング力とデザイン力で魅せた、クルマ開発の一例ですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 00:31| 秋田 | Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月16日

「秋田中央道路」武士の幽霊 事故を呼ぶ?

朝日新聞でこんな記事を見つけました。


■□■□■

武士の幽霊 事故を呼ぶ?

秋田中央道路が開通して15日で1年を迎える。秋田駅の東西をつなぐ交通の激しいトンネルで、交通事故や車の故障などで通行止めになることも多い。ちまたでは「武士の幽霊が出る」などとうわさも流れる。事故多発の背景を探った。(矢島大輔、贄川俊)

昔は墓地 広がるうわさ

「秋田中央道路で、武士の幽霊が出るらしい」
秋田市内のタクシー運転手男性(58)は7月、こんなうわさを耳にした。対向車線に大きくはみ出したトンネル内のブレーキ跡を思い出した。脇見運転が原因の事故が多いとも聞いた。「トンネルで、なぜよそ見をしたんだろう」
中央道路での事故を担当する警察官も「事故だけでなくガス欠などが多いのは本当に不思議。『何かいるのでは』という話はよく聞く」。
実際、中央道路の事故は多い。県によると開通以来、8月までの事故は19件だった。特に下り車線の山王から約500メートルの区間に10件の事故が発生=図参照。ガス欠などの故障も17件あり、山王口と駅東口付近に集中している。

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ブレーキ跡が生々しく残る事故多発場所。霊が出やすいとうわさされる丑三(うし・み)つ時(午前2時過ぎ)に走ってみたが、霊は現れなかった=秋田市大町2丁目の秋田中央道路

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この区間に何かあるのか。
山王大通り北側にある同市旭北栄町の当福寺。40年前まで、山王口付近はこの寺の墓地だった。木村清志住職(59)によると、当福寺は江戸時代、佐竹氏に請われて土崎から移った。当時の檀家(だん・か)は商人や町人が主だったが、武士の墓もあったという。
68年には、山王大通り拡幅工事で約900基あった墓を寺の西側へ移転させた。移転後の大通りは事故が多く、「霊が出る」などのうわさが出た。「ちゃんと供養もした。反対もなく、移転はすんなり決まった」と木村住職。うわさは間もなく収まった。
山王大通り南側の真敬寺の入り口には「5人男の墓」と呼ばれる墓石が五つ並んでいる。長崎孝住職(69)によると江戸時代に悪事を働く武士を倒し、打ち首になった侠客(きょう・かく)たちの墓という説がある。
事故当事者に聞いてみた。
07年12月、山王口から210メートルの地点で軽自動車と乗用車が衝突した。秋田中央署の調べでは軽自動車の女性(51)は山王口から入り、急な坂の後の左カーブでハンドル操作を誤った。蛇行して対向車線に進入し、正面衝突。全治3カ月の両腕骨折だった。
 女性は「事故現場は坂道になっていて速度が出てしまい、曲がりにくかった。もちろん幽霊は見ていません」

多くは速度超過原因

事故多発について、県秋田中央道路管理班の竹田恵班長(58)は「運転者のスピードの出しすぎが原因」とみる。
 山王口から入り口手前の長い直線と急な下り坂で加速し、直後のS字カーブでハンドル操作を誤る――。その先の直線下り坂で加速した車は、渋滞で減速した車に追突する――。実際、S字カーブでははみ出しや壁への衝突が、直線下り坂では追突事故が、それぞれ多く、トンネルが渋滞する午後6〜7時の帰宅ラッシュに集中した。原因の多くは速度超過だった。
 一方、故障については上り坂での信号待ちが原因と考える。少ないガソリンのまま坂道で燃料タンクが傾くと、吸い込み口にガソリンが入らなくなることがあるという。

「渋滞通過後の開放感も影響」

交通工学が専門の秋田大学浜岡秀勝准教授(39)は「県内初の都市型トンネルの登場に、慣れていない面も強いのでは」と指摘、「山王口から入った直後に事故が多いのは、下り坂に加え、ひんぱんに渋滞する山王十字路を通過後の解放感で速度を上げてしまうからでは」と指摘した。
 トンネルの照明についてはプロビーム方式があるという。進行方向を照らして前方の障害物を鮮明に浮かび上がらせる方式は首都高などで採用され、安全対策として有効だ。「しかし、まずは運転手がトンネルのどこに危険が潜むか構造を理解し、安全運転を心がけるのが一番です」

疑問、超自然的に理解の傾向

うわさや都市伝説を研究している関西学院大学島村恭則教授(40)の話 典型的な都市伝説だ。トンネルだけでなく井戸、橋の上などはうわさがつきもの。秋田中央道路にはくっきりとしたブレーキ跡があり、事故も多い。近くには寺町やお堀がある。人びとは、疑問を科学的な根拠より面白く流布しやすい超自然的な枠組みで理解する傾向がある。道路周辺は68年の山王大通り拡幅工事直後にも霊が出るとうわさされていた場所なので、記憶がよみがえった人もいただろう。こうして想像しやすい武士の幽霊が形づくられたのではないか。

 ※秋田中央道路 JR秋田駅の東西を結ぶ自動車専用トンネルで、秋田市手形の駅東口と同市旭北錦町の山王口までの約2.6キロをつなぐ。市中心部の渋滞緩和を目的に県が総事業費686億円をかけて07年9月に開通させた。1日の交通量は約2万台。

(2008年9月14日 朝日新聞より抜粋)

■□■□■


事故の原因は、武士の幽霊か?
ミステリアスで興味深いですね。

しかし、そのような興味を削ぐようで申し訳ないのですが…

マッドハカセは事故の多発をある程度予測していました。

「事故が起こるだろう…」と予測した場所は、次の3ヵ所です。

 @ 入口のカーブがきつい (衝突Bの位置)
 A カーブのマンホール (追突@の位置)
 B カーブの後に上り坂 (追突Eの位置)

いずれも山王口側です。

@の山王口側の第一カーブは、制限速度内でも曲がるのがきつい曲線です。初心者や運転の慣れていない人なら、運転ミスをしてしまうのは無理もありません。

Aのカーブのマンホールは大変危険です。避けようにも、マンホールの数が多くて避けきれません。特に雨の日には滑り易く、ハンドルを切った状態で滑ってしまったら最悪の場合、スピン(クルクル回る)してしまいます。

Bは、Aを過ぎてすぐの場所です。ここではほとんどの車が減速しています。トンネル内はスピード感覚がなくなるので、速度が落ちていることに気付いていないのかもしれません。そこへ高速で来た後続車が追突してしまうのでしょうか。また、Aのマンホールが恐くていきなり減速する車もいます。この地点はカーブがそこそこきついため、視界からすぐに車がいなくなります。だから、追突の危険性が高くなるのでしょう。しかも、路面が濡れているカーブで慌ててブレーキを踏んだら、車のバランスを崩し、対向車線にはみ出るという最悪の状態は容易に想像できます。

これらの事故は「武士の幽霊」などが原因ではなく、起こるべくして起きた事故なのです。

これほどまでに事故が多発しても、なんの動き(対策)もないのが不思議です。

とは言え、自ら安全運転を心掛けることが一番大切ですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:19| 秋田 ☀| Comment(2) | TrackBack(3) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月10日

なぜ!? BMW専門 中古車サイト

中古車輸出代行のカージパング(横浜市)は、9日、独高級車「BMW」に特化した中古車検索サイトを開設しました。

カージパングと提携する中古車販売店やBMWの国内正規代理店が保有する中古車を手軽に調べられるそうです。出入りが激しい高級中古車市場の特性を考慮し、特定車種の入荷があった際に購入希望者に即座に知らせる機能も設けたようです。

新サイトは「abis」です。

まず約30台の情報を掲載し、1年後に300台以上の掲載を目指すそうです。購入希望者はサイトで無料の会員登録をすると希望車種の情報掲載のメール連絡をもらうといった機能が使えます。

(2008年9月10日 日経産業新聞より)


BMWだけを対象にした自動車検索サイトは珍しいですね。

以前から、中古車検索で「BMW」はトップになっていました。そこに目を付けたビジネスですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:05| 秋田 | Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月03日

今度のTTは、高出力で軽快

アウディジャパン(東京)は2日、高性能スポーツカー「TTSクーペ」を発売しました。2006年に発売した「TT」シリーズの最高級車となります。

比較的小さく軽量な車体に高出力の新型エンジンを搭載し、軽快な走りを楽しめるようです。エンジン効率も高めて燃費性能が大きく低下しないよう工夫されており、国の燃費算定基準でガソリン1g当たり10.8`b走れるそうです。二酸化炭素(CO2)排出量も輸入小型スポーツでは最低水準ということです。

「TT」に搭載するエンジンの材質や設計を見直し、最高出力を72馬力高い272馬力に引き上げ、新型変速機やサスペンションも改良したようです。
時速100`までの加速は、5.2秒でこなす性能です。

TTS_001.jpg

車体の69%にアルミニウムを使用し重量は1500`c以下に抑えられています。

価格675万円

(2008年9月3日 読売新聞 日本経済新聞 秋田さきがけより)


軽量で燃費がよく、そしてスポーティー!
いいですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:02| 秋田 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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