2009年02月27日

『カワイイ』をつくる、ベビーフェイス効果

「もっと!もっと!もっと! カワイイはつくれる!!

椿姫彩菜さんや皆藤愛子さんが登場する、花王 エッセンシャルのCMのフレーズです。

kawaii_001.jpg

マーケティング・ハピネスの松本朋子さんの情報によりますと、キャラクターや小物などを含めて、『カワイイ』の市場は50兆円以上あると考えられているそうです。

これだけの大きな市場であれば、誰もが参入したいと考えます。

しかし、『カワイイ』を感覚的に解っていても、それをつくれなければ元も子もありません。
一体どうやって『カワイイ』をつくったらいいのでしょうか?


『カワイイ』は感覚的なもので理論的に考えることは難しいと思われますが、一部の『カワイイ』は理論的に考えることができます。下の図をご覧下さい。

babyface_001.JPG(木全賢 著 『売れるデザインの法則』より引用)

左の絵の方が『カワイイ』と感じますね。

人間はふつう、目が大きいこと、頭蓋が円くふくらんでいること、おとがいが小さいことなどの幼い特徴を持つ動物(左側の図)に『カワイイ』を感じます。逆に、目が小さく、鼻づらの長い動物(右側の図)にはそうした反応は引き起こしません。

これをベビーフェイス効果といいます。

ベビーフェイス効果を持つ人やモノの特徴は、

・丸顔
・大きな目
・小さな鼻
・広い額
・短いあご
・明るめの肌と髪

などがあります。

つまり、これらの特徴をモノに組み込めば、『カワイイ(の一部)』をつくることができるわけです。
具体的には、フォルクスワーゲン・ビートルやトヨタ・パッソなどがそうです。

VW_b_001.jpg  PASSO_001.jpg

これからのモノづくりにとって『カワイイ』は、欠かせない要素になりそうですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 00:48| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月25日

男鹿の定番は、この冷し中華

下の写真の冷し中華をご存じでしょうか?

hiyashi_001.JPG  hiyashi_002.JPG(裏)

秋田県男鹿市にある老舗の麺屋さん、『八郎めん』が販売している商品の一つです。

ごく普通のプラスチックの入れ物には、

・モッチリとした細めの中華麺
・冷やし中華のスープ
・紅ショウガ
・ごまのふりかけ

だけしか入っていません。

コンビニにある冷やし中華と比べると、具材の華やかさはありませんね…
しかも、容器の形に固まった麺をスープでほぐす手間が必要です…

それほど特徴のない冷し中華ですが、マッドハカセが小学生だった頃からありましたので、彼此30年近くも販売されているロングセラー商品です。土曜日のお昼、学校から帰って家の冷蔵庫を開けると、いつもそこにあった定番なのです。おそらく男鹿周辺の方で、この冷し中華を知らない人はいないでしょう。なので、男鹿の定番商品といっても過言ではありません。

ところで、なぜこの冷し中華は、男鹿周辺の人々に長年愛され続けてきたのでしょうか?


おそらく、シンプルミニマムだからです。

コンビニの冷し中華を食べたとき、具材やマヨネーズなどはいらないなぁ…と感じたことはありませんか?
麺と具材の硬さが違いが心地悪く、具材をすべて食べてから麺をゆっくり味わうという人は少なくないと思います。

シンプルでミニマムな『八郎めん』の冷し中華であれば、はじめからおいしいところだけを味わうことができます。

また、気取らないパッケージと容器が、冷し中華のシンプルさ、ミニマムさ、を強調しています。

アートディレクターの佐藤可士和さんがユニクロ≠フブランディングを行った際、
「何も変えず、余計なものを整理し再構築した」
そうです。

この冷し中華の根っこが、この心理にも似ているような気がします。
ちょっとした、地域ブランド品と言えるかもしれませんね。


八郎めん』では、この冷し中華と同じ形態で「ざるそば」も販売しています。

soba_001.JPG

hiyashisoba_001.JPG
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 22:53| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食べモノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月23日

アウディは、不況の壁もスイスイと!?

東京・銀座の百貨店の壁を高級車が駆け抜ける――。

アウディが年内に日本で発売する新型SUV(スポーツ用多目的車)「Q5」の写真をあしらった壁面広告が、松屋銀座店にお目見えしました。

audi_ginza_002.JPG

松屋が創業140周年、アウディが創立100周年を迎えるのを記念した共同企画だそうです。自動車市場が低迷する中、アウディは高級品の買い物客が多い銀座で、高級車の魅力をアピールするのがねらいです。

3月7、8日には銀座店1階の正面入り口に初めてアウディのスポーツカーを展示するそうです。

(2009年2月23日 朝日新聞より)


不況の続く高級アパレルと自動車業界のコラボです。
お互いの「弱み」と「強み」を融合させ、市場導入の機会を伺ったうまい広告ですね。
しかも「不況の壁をスイスイと駆け抜ける」といった表現は、不況で滅入った「感情」を向上させてくれます。
実に上手な表現法ですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 22:58| 秋田 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | デザイン・カラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月22日

女性向けユニクロ

ファーストリテイリングは27日、丸井グループが東京・新宿で開店するファッションビルに、10〜20代の女性を主要顧客層にした「ユニクロ」を開くそうです。

uni_marui_001.JPG

キャミソールなど若い女性向け商品を豊富にそろえて、内装も通常のユニクロとは変更し、流行に敏感な若い女性客を取り組むということです。

2006年に米ニューヨークに開業した旗艦店を手掛けた人気アートディレクターの佐藤可士和氏とインテリアデザイナーの片山正通氏に店の監修を以来し、同店からユニクロの最新の情報を発信するそうです。

「新宿マルイ カレン」(旧マルイヤング新宿)の2階に開業するそうで、店舗面積は約100平方bと標準店の半分程度の広さです。店内は白を基調とし、様々な色の商品をわかりやすく陳列する予定です。

ワンピースやキャミソールのほか、カラージーンズやジャケットなど春の着こなしを提案する女性用商品を多くそろえるそうです。

男性用商品も一部に置く予定です。

(2009年2月21日 日本経済新聞より)


女性向けのユニクロですか。
そういえば最近、ユニクロに来るお客さんのほとんどが、女性のような気がします。

景気に左右されやすいのは「男性」ということもあり、それで女性の比率が多いのかもしれませんが、実はユニクロの店舗の特徴も影響しているようです。

男性の購買を促すには、店内の照明を暗くするとよいと言われています。
バーのような雰囲気ですね。
一方で、女性の購買を促すには、逆に明るくするとよいと言われています。

つまりユニクロは、もともと女性向けだったといえます。

今回、女性向けを強化したということは、納得できる戦略ですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 21:51| 秋田 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月19日

「他人の不幸喜ぶ」「ねたむ」の関係、「報酬」と「褒める」の関係

朝日新聞で興味深い記事を見つけました。


◆◆◆

「他人の不幸喜ぶ」「ねたむ」脳の場所特定 放射線医研

人をねたむ感情と人の不幸を喜ぶ感情をつかさどる脳の場所がそれぞれ特定され、二つの感情は密接に関係していた――。物語を読ませて被験者の感情を引き起こし、機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で調べた。放射線医学総合研究所などのグループが、13日付の米科学誌サイエンスに発表する。

高橋英彦主任研究員らは、大学4年の男女19人に感情を引き起こす物語を読んでもらった。物語には、被験者に加え、ABCという3人の学生が登場する。被験者と同性のAは、進路や人生の目標がほぼ一緒のライバルだが、成績優秀で裕福、異性にもてる。Bは異性で優秀だが、進路や目標は重なっていない。Cは異性で普通の成績で進路は関係ないという設定だ。

物語を読んだ後に、学生ABCに対するねたみの感情を6段階で答えてもらい、脳の血流の変化をみた。ねたみの感情はA、B、Cの順に高く、身体的な痛みや葛藤(かっとう)などを処理する脳の前部帯状回が働いていることがわかった。

次に、最もねたましいAとねたましくないCに、不幸が起こる続編を提示。Cには起きなかったうれしい気持ちがAには中程度示された。このとき、脳の線条体が活発に動いた。この領域は、社会的、金銭的な報酬を得たときに活動することがわかっている。

また、ねたみにかかわる脳の領域の活動が高い人ほど、他人の不幸を喜ぶ領域で反応が強く出た。

柿木隆介・生理学研究所教授は「ねたみと他人の不幸に対する自己満足は、深い関係があることを示した興味深い結果だ」と話している。

(2009年2月13日 朝日新聞より抜粋)

◆◆◆


「他人の不幸喜ぶ」「ねたむ」感情は密接に関係していたのですね。
脳の構造には、実に不思議なシステムが備わっています。

お金という「報酬をもらう」ときに反応する脳の場所と、「褒められた」ときに反応する脳の場所が同じという報告もあります。このシステムを利用すれば、給料を下げられたときに「褒める」ことでモチベーションを維持することができるのです。

脳の機能を知って、うまく元気付けることができれば、前向きに活動できますね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 22:59| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月18日

富裕層も二極化消費

朝日新聞が特集している「消費の力学」で、興味深い記事を発見しましたのでご紹介します。


◆◆◆

格安求めるセレブ「賢く使い分け」

スーパー高級車ずらり

ベンツ、BMW、アウディ。東京・世田谷の住宅街にある格安スーパー「オーケーストア新用賀店」の駐車場には、毎日のように高級車がずらりと並ぶ。

「トイレットペーパーや洗剤、中身が変わらないものはここで十分」。ベンツで店に来た会社役員の女性(60)は、ゴミ袋やペット用品などを1万円分もまとめ買いし、トランクに運び込んだ。

年収は2400万円で、ベンツは1千万円で購入。米は5キロで3700円と高めのものを自宅近くの米屋で買う。 昨年秋ごろまでは月に2、3回は1人1万円以上する高級レストランで食事をしていたが、最近は友人の誘いもめっきり減った。「稼ぎが大幅に減ったわけでもないのに、みんな世の中のムードで消費を控えている」と感じる。

首都圏を中心に51店を運営するオーケーは「エブリデイロープライス」(毎日安売り)が徹底している。レジ袋は1枚6円する代わりに、「トロピカーナ」のリンゴジュース(1リットル入り)は販売価格が188円。近くの店より約50円も安い。コンビニエンスストアだと1本139円する350ミリリットルの第3のビールは、24本入りのケースなら、会員カードの割引で1缶あたり100円以下。トイレットペーパー12ロール入りなら260円で買える。

05年の開店以来、売り上げを伸ばし続ける。担当者は「格安スーパーが富裕層にも受け入れられる余地は十分にある。同じ商品を半額近くで買えることに、気づき始めたからだ」と自信をみせる。

高級車で店に来た10人に聞いた。「12リットル500円の水を36リットル買う」「割安なパスタソースの大量買い」「ペット用に100グラム50円の肉を買う」。どの店で買っても中身は同じメーカー製品を買う傾向が強かった。

こだわり品は百貨店・専門店

オーケーから南に約2キロ、老舗(しにせ)百貨店の高島屋が入る二子玉川の商業施設。店の駐車場にはやはり高級車が並び、食品売り場は平日の日中も、30〜40代の女性客でにぎわう。

昨秋の「リーマン・ショック」後は特に、衣料品や雑貨を中心に売り上げは落ち込むが、有機栽培の綿でつくった衣類や途上国で作られた「フェアトレード」商品のチョコレートなどは、価格が市販品より高いのに人気がある。家族4人で行けば1万円を超える薬膳(やく・ぜん)火鍋の店も、昨秋以降は前年より5%も売り上げを伸ばした。店舗の運営開発を担う東神開発の斎藤民子・PR課長は「コンセプトがはっきりしたもの、家庭では食べられないような料理を出す店などが好調です」と話す。

百貨店、専門店、格安スーパーを使い分け、消費者が主体的に商品を組み合わせる。「セレブ層」を中心にそんなスタイルが広がっている。

(2009年2月12日 朝日新聞より引用)

◆◆◆


富裕層でも消費の二極化が進んでいるようですね。
興味深いことに、「安く買われる商品」「高く買われる商品」がはっきり分かれているようなのです。

たとえば「安く買われる商品」は、

・トイレットペーパー
・洗剤
・ゴミ袋
・ペット用品
・ジュース
・第3のビール
・パスタソース
・衣料品
・雑貨
 など

「高く買われる商品」は、

・米
・有機栽培綿の衣類
・フェアトレードチョコ
 など

ですね。

世界経済が低迷しても、10社に1社が利益を上げていると言われています。
この 「富裕層の二極化消費」 に従った商品をつくる会社は利益を上げ、そうでない商品をつくる会社は利益を下げている傾向がありそうですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 21:58| 秋田 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

世界経済とBMW業績が連動!?

マッドハカセ、またまたお出かけしておりました。
東京を基点に、長野・千葉へ行き、エリエスの土井さんやアックンさん、ムッシュさんやパイロットNさんに会ってきました。その中で、ムッシュさんからおもしろいお話を聞きましたので、ご紹介しましょう。


「世界経済とBMWの売り上げが連動している」

BMW_File0001.jpg

ムッシュさんがマスメディアから得た情報です。

BMWは、創業から今まで赤字に転落したことのなかった、唯一の自動車メーカーです。
今回、赤字に転落したということは、世界経済の低迷がより深刻だということを意味していると言えます。マッドハカセの手元にある自動車の売り上げデータからしても、この連動はたしかです。

数ある自動車メーカーの中で、何故BMWが世界経済と連動しているのでしょうか?

マッドハカセは、BMW商品にその秘密が隠されていると睨んでいます。
BMWはその性能とブランド価値から、男性型の商品であると思われます。以前お話した「店頭から景気動向を探る」の中で、景気より好みが優先される傾向にある女性に比べ、男性の買い物は景気に左右されるというのがありました。このことから考えると、男性型商品のBMWは景気動向を映し易い商品であるのかもしれません。

いずれにしてもBMWの業績に注意を注ぐことで、全体的な経済状況を探ることができそうですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:54| 秋田 ☁| Comment(1) | TrackBack(1) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月09日

「感情」を求める社会に…

しばらくの間、お出かけしていました。
仙台周辺へ行ってたのですが、以前に比べて街中に人がいないように感じました。世界経済低迷の影響なのか、郊外に大型ショッピングセンターができたせいなのか、原因ははっきりませんが、人が少ない事実に間違いはありません。

仙台から戻って「日経ビジネスONLINE」を見ていたら、面白い記事を発見したのでご紹介します。


恐慌と鬱の経済学
人間心理から見た経済の病

要約はこうです。

◆◆◆

過去の歴史に照らせば、経済危機は人々に伝播した「不安」から広がった。
不景気の世に蔓延する個人の「鬱」もまた、経済、企業を蝕む。
不安の社会規模での連鎖、企業レベル、個人レベルでの深化は危機を増幅させる。

経済全体がパニックに陥る「恐慌」と最近ビジネスマンに蔓延すると言われる「鬱」。一見、何の関係もなさそうに見える両者だが、マクロとミクロという違いこそあれ、実は心理学的に見れば同じメカニズムが働いている。しかもいずれも甚大な経済的損失を社会に与えるという結果も同じだ。

だとすれば、そのメカニズムを解き明かすことで、経済的な損失をいかに抑えるか、という対策も見えてくるはず。

人間心理の分析を基に、「恐慌と鬱の経済学」を検証したい。まずはマクロ的現象である恐慌から。

(2009年2月3日 日経ビジネスONLINEより引用)

◆◆◆

このお話の根底にある理論が、ニューロエコノミクス(神経経済学)です。
ニューロエコノミクスとは、2002年にノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のダニエル・カーネマン教授が考案したもので、人の経済行動は理性だけでなく、「感情」を重視するというものです。

人間は、理性(IQ=知能指数)感情(EQ=感情指数)がバランスよく機能してこそ生きていける動物なのだそうです。

IQとEQのバランスが崩れた状態になると、恐怖のような否定的な感情を引き起こし、経済恐慌が引き起こされるわけだそうです。

高度経済成長時代・バブル崩壊前の日本では、多くの企業(法人)でIQとEQの調和が取れていたのですが、バブル崩壊後にはIQ過大でEQ無視の時代がやってくるのです。

バブル崩壊後、自信を喪失した日本企業は、分かりやすい欧米式の「効率化」「成果主義」の導入に躍起になってしまい、またしてもIQとEQのバランスが失われました。競争型、分析型、問題解決型の知性(IQ)の比率ばかりを極端に高くすることが業績向上の特効薬と勘違いされてしまったようです。

この極端な治療方針に従った結果、現在、日本の多くの会社の職場のメンタルヘルスの状態は最悪で、心の問題による休職者が増加の一途をたどり、この10年間、自殺者が毎年3万人を超す状況になっているわけなのです。

(2009年2月3日 日経ビジネスONLINEより)


少々お話が難しくなってしまいましたが、理性(IQ)感情(EQ)がバランスを崩した今の世の中ですから、ないがしろにされた「感情」が求められているのですね。

以前、マッドハカセはモノづくりに「感性能」が必要だとお話しました。
「感性」には「感情」の意味も含まれていますから、モノづくりに「感性能」が必要だということがよくわかったと思います。

人々が無意識に欲しいと思っているモノ、それを理論的に探す術が必要な社会になっているようです。

ニューロエコノミクスを深く知りたい方は、こちらをどうぞ。


posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:58| 秋田 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月03日

男に生きがい 死亡率減

生きがいを感じて暮らしている男性は、
精神的ストレスがあっても脳卒中で亡くなる
リスクが大幅に低い――。

秋田大学が県民を対象にした調査で、こんな傾向が出たそうです。
ストレスは脳卒中などで亡くなるリスクを高めるといわれますが、「生きがい効果」はそのリスクを上回り、リスクを抑えるようです。

その内容は次の通りです。


◆◆◆

文部科学省がかかわる研究班調査の一環。88年に秋田県大森町(現横手市)の40〜74歳の住民を対象に健康状態をチェック。同時に「生きがいをもって生活しているか」「ストレスが多いと思うか」などと質問し、約1600人を03年まで追跡した。男女249人が亡くなった。

生きがいが「非常にある」「ある」と答えた男性355人では58人が死亡。うち4人が脳卒中だった。これに対し「普通」「はっきり言えない」と答えた男性477人では114人が死亡。19人が脳卒中だった。

小泉恵医師(循環器内科)らが、年齢や血圧、喫煙歴などの影響を除いて解析したところ、生きがいがある男性の死亡リスクはそれ以外の男性より38%低かった。脳卒中で亡くなるリスクは72%も低かった。心臓病やがんによる死亡では差がなかった。

生きがいの有無とは別に、ストレスが多いと答えた人が2割ほどいたが、ストレスの影響を考慮しても、死亡リスクを減らす効果があった。

生きがいの有無がなぜ死亡率の差に影響するのか、理由はわかっていない。女性では差がはっきりしなかった。

研究の中心だった本橋豊教授(公衆衛生学)は、自殺率が全国でも高い秋田県で予防事業に携わっている。「『生きがい』を通して自殺を防ごうという取り組みは、結果的に住民の健康水準全体を高めることにつながるかも知れない。都市部でも同じような傾向が出るか確かめたい」という。

(2008年12月11日 朝日新聞より抜粋)

◆◆◆


マッドハカセの知り合いにも、ストレスを抱えながら仕事をこなす反面、会うといつも楽しそうに仕事のお話をする人がいます。その人はいつも寝不足気味で、忙しいときには30分ほどしか睡眠を取らないそうです。

しかし、いつも健康体!

やはり「生きがい」は、さまざまなリスクを軽減する効果があるようですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 23:58| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月02日

桜の香り、人気急上昇

今日は、春を先取りする桜の香りの季節限定商品のお話です。


エステーは昨年末に「お部屋の消臭力 桜の香り」を発売しました。最新週は3位と0.1ポイント差ながらも2位でしたが、年間で35万個の販売を目指しているそうです。

最新週にシェア3.9%と3位に浮上したのは、小林製薬が1月14日に発売した「お部屋消臭元 桜の香り」です。2003年から毎年投入している商品ですが、同社が昨年実施した調査によると、消費者の満足度は95%に達したそうです。メーカーシェアは41.3%で、11週連続で首位を維持しています。

sakura_aroma_001.JPG

(2009年2月2日 日経MJより)


大寒は過ぎましたが、2月もまだまだ寒いですね。
しかしなぜ、この寒い時期に 「桜の香り」 なのでしょうか?

これには理由があるのです。

グラフを見ますと、エステーの「お部屋の消臭力 桜の香り」の商品シェアが、昨年の12月22日から上がっています。一方、小林製薬の「お部屋消臭元 桜の香り」は、今年1月14日から発売され、急速にシェアが伸びています。

さてここで、東京の気温を見てみます。
すると、昨年の12月22日と今年の1月14日の近辺に15℃に達している日があります。

実はこの15℃という気温が、「桜の香り」の売れ行きに関係しているのです。

寒い日が続いた後、気温が15℃に達すると人は夏需要を始めます。
食べモノですと、カロリーの低いモノやさっぱりしたモノを好むようになります。

香りにも同じような傾向が見られます。
だから、「桜の香り」を好み始めるのです。


秋田に住んでいる人は、まだまだ冬需要です。
昨年の秋田の気温を見てみますと、3月20日近辺になってようやく15℃を超える日が出てきます。
秋田の夏需要は、3月末から始まるようですね。
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 22:10| 秋田 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月01日

「萌えカレー」即完売

昨日お話しました「羽後牛カレー」は、31日に羽後町で行われたイベント「ゆきとぴあ七曲」で先行販売されました。今日はそのお話です。

羽後町のJAうごが31日、美少女のイラストが描かれた地元特産の羽後牛を使ったレトルトカレーの先行販売会を開きました。イラストを描いた西又葵さんも駆けつけたそうです。

moecurry_001.JPG (西又葵さん(左)も店頭に)

カレーは一箱1764円と高価ですが、3箱や5箱をまとめ買いをする姿が見られ、用意した200箱は昼過ぎに売り切れたそうです。

JAうごによりますと、「萌えカレー」には、すでに700箱以上の予約が入っており、2日から順次発送していくそうです。

(2009年2月1日 朝日新聞より)


恐るべし、「萌え」効果です!
posted by 田舎のマッドサイエンティスト at 19:37| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 食べモノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。